あざやかな色彩と迫力のある筆遣いの若手動物画家として知られる、石村嘉成さんが描いた「アフリカゾウの親子」の絵があります。校長先生は、作者とこの作品にとても心魅かれたそうです。
ある時、購読雑誌の1ページから愛媛県立とべ動物園の副園長をされた椎名修さんの記事を見つけられました。椎名さんは、ゾウ飼育の第一人者で、アフリカゾウの繁殖に成功し、とべ動物園を日本で唯一「アフリカゾウの家族を飼育する動物園」として力を注がれたそうです。
そして、ものを言わない動物たちのこころを読み取り、動物たちが何を考えどうしてほしいのか代弁師となられて行動されてきました。自己防衛意識が強く人に慣れにくいとされる賢いゾウが、飼育員に心を許し、動物本来の姿を見せるまでの関係を作ってこられたのです。校長先生を魅了した若手作家が描いたゾウは、そのとべ動物園にいます。